診療のご案内
エコー(超音波検査)外来
超音波検査士(エコーを専門としている技師)により、① 全身の臓器(甲状腺、乳腺、唾液腺、リンパ節、腹部内臓)、② 心臓や血管(頸動脈、腹部大動脈、腎動脈、下肢動静脈)を評価します。安価で、痛みや合併症もないので、最も推奨される画像検査です。
※膵精密超音波検査
一般的なエコー検査では、膵臓の約半分が胃の後ろに隠れるため、膵臓全体を観察することが困難です。そこで、約350mlのお茶を飲んで頂き、胃を液体で充満させることで、膵臓全体を観察しやすくします。
① それまで血糖値は正常だったのに突然糖尿病になった
② 血液検査で膵臓の項目であるアミラーゼや腫瘍マーカーが高いといわれた
③ 膵臓にのう胞や主膵管拡張があるといわれた
などは、膵臓がんの可能性があるので膵精密超音波検査が勧められます。
エコー検査で発見できる主な病気
B型・C型肝炎ウイルス、脂肪肝、飲酒、薬剤、甲状腺疾患、膠原病、肝臓がん、胆汁うっ滞などが原因として考えられます。エコー、血液検査で診断します。
B型・C型肝炎ウイルス、脂肪肝、飲酒、糖尿病が原因です。自覚症状としてだるさ、むくみ、血が止まりにくい等があります。エコー、血液検査で診断します。
胆石の多くはコレステロールでできており、脂肪食の過剰摂取が原因です。
胆石は、出産経験がある40歳前後の太った女性に多く、食後にみぞおちの右側が痛くなるのが特徴で、胆石が胆嚢の出口に詰まると胆嚢炎、胆嚢から出て胆管に詰まると胆管炎に波及し、重症化します。
胆石は症状がなければ経過をみていいですが、お腹の痛みや発熱があれば手術の適応になります。エコー、血液検査で診断します。
胆嚢の内腔粘膜の一部が隆起しているものです。ほとんどがコレステロールでできた良性のポリープですが、中には大きくなり癌になることがあります。ポリープの大きさが10mm以上で手術が検討されます。腹部エコーで診断します。
生まれつき胆管とすい管がくっついてしまったすい胆管合流異常症や胆石が原因です。
中年以降の女性に多く、ほとんどが無症状で進行し、お腹の痛みや黄疸が出た時には、既に手術不可能な状態になっていることが多いです。エコー、血液検査で診断します。
膵臓が自身のもつ消化酵素でやけどをしてしまった状態で、みぞおちと背中に痛みを生じます。
発症までの期間によって急性膵炎と慢性膵炎に分かれます。原因は、急性膵炎が飲酒や胆石、慢性膵炎が飲酒です。まれに自分の白血球が膵臓を攻撃することで起こる自己免疫性膵炎という病気もあります。
慢性膵炎が進行すると膵臓の機能が失われ糖尿病になります。膵臓がんも合併しやすいです。エコー、血液検査で診断します。
ほとんどの場合無症状で、健診などで偶然発見されます。① 膵炎後に二次的に生じるもの、② 生まれつきのもの、③ 腫瘍性のものの3つに分かれます。
無症状で腫瘍性のものでなければ径が3cm以下のものは経過観察となります。膵炎、黄疸を合併すれば腫瘍性の可能性が高く手術適応になります。エコーで診断します。
IPMNとは膵臓にできる嚢胞性腫瘍の一つです。
膵管の中に盛り上がるよう(乳頭状)に増殖する腫瘍で、豊富な粘液を分泌することが特徴です。形態によって、① 主膵管型(5mmを超える主膵管拡張)、② 分枝型(5mmを超える分枝管拡張)、③ 混合型(5mmを超える主膵管および分枝管拡張)の3つに分かれます。
IPMNは膵嚢胞性腫瘍の中では最も頻度が高く、高齢男性に多いです。
ゆっくり進行するため、ほとんどの場合無症状ですが、将来、膵炎やがんを合併することがあり、エコーや造影CT、MRIで定期的に経過をみていく必要があります。
がんには、IPMN自体が癌化する場合と、他の部位に通常型の膵臓がんが合併する場合があります。
膵管に発生するがんです。糖尿病、慢性膵炎、膵管内乳頭粘液性腫瘍に合併することがあります。
自覚症状に乏しいため早期発見ができず、診断された時には既に手術不可能な状態になっていることが多いです。
エコー、血液検査で精査します。ただし、一般的なエコーでは膵臓を全部評価するのは困難であるため、疑わしい場合は上記の膵精密超音波検査や造影CTを行います
虫垂は大腸の始まりの部分(右下腹部)にくっついているイモ虫のような細長い臓器です。
多くが虫垂に便がつまり細菌が繁殖することで発症します。へそやみぞおちの痛みから始まり、進行するにつれて痛みが右下腹部に移動し、発熱、吐き気を伴います。
初期では抗生剤点滴で治癒しますが、重症化すると虫垂に穴が開き腹膜炎になるため手術が必要です。血液検査、エコーで診断します。
急性胃腸炎は、症状に嘔吐と下痢を認めることから、別名『嘔吐下痢症』とも言われます。
原因としてはノロやロタ、アデノなどのウイルス感染が多いですが、時にカンピロバクターやサルモネラ、病原性大腸菌などの細菌感染が原因になることもあり、重症化するので注意が必要です。便検査、血液検査、エコーで診断します。
腸管が何らかの理由で狭くなり内容物が通過しない状態をいいます。
多くが、お腹の手術の後遺症で腸同士が癒着することが原因ですが、大きくなった癌が腸管を塞ぐこともあります。吐き気、嘔吐、腹痛、お腹のはりを認めます。レントゲン、エコーで診断します。